貴方も鹿威しを作って見ませんか?
上の写真は、奈良県立吉野高等学校の先生から送って頂いたものです。総合学習で「鹿威し作り」に挑戦し、完成した時の喜びの写真です。
平成14年7月7日に新設したページです。平成15年5月3日に更新しました。
14年6月下旬に、私のHPを見た広島県の高校生から「文化祭に展示したいので鹿威しの作り方を教えて下さい」とのメールを頂きました。
早く作りたいと思っていたページですが、腰の重い私のことです。仲々手がつかずにいました。このメールが良い後押しになり、書き上げる事ができました。
私が実際に作った経験を基に、鹿威しの作り方を下に記します。皆さんの参考になれば幸いです。ぜひ挑戦して見て下さい。
1.まず先に、水をどこから供給するか? 近くに水道の蛇口があるかどうか?
又、排水をどこへ流すかを考える必要があります。
2.池や桶等の水を水中ポンプで循環させて使う方法もあります。
3.鹿威しの軸をける物はコンクリートブロックが2個で良いでしょう。重くて安定しており、金づち等で穴やへこみを作り易いからです。
4.竹の太さや長さは、水の供給量や桶の大きさ等を考えて決める。
竹が小さくなるほど、バランスを取るのが難しくなる。節と節の間が15〜20センチ、全長が40〜50センチ、太さ5〜7センチ程度の物が良いと思います。 もちろん、大きな池ならもっと大きな竹が似合うでしょう。
5.竹は先側が細く、根側が太くなっています。節を3個ある竹の先側を斜めに切り、水を受け易くします。切り口の上側は節に近くなるように切ります。
根側は長さを残して切ります。後から少しずつ切り落としてバランスを取る為です。
6.真ん中の節の先側1センチの点に軸を通す穴を貫通します。穴の大きさは軸が力を入れて通る程度です。あまいと軸と竹が一体にならず、水漏れを起こします。この作業にかなり神経を使います。
7.軸を作ります。なるべく細い(10ミリ以下)金属の中空パイプが良いです。しかしアルミや銅は弱くて曲がり易いので、鉄やステンレスのパイプが良いでしょう。
太いと鹿威しの動きが悪くなります。長さは竹の太さ、軸を受けるブロックの部分、軸につなぐ水ホースの事も考えて決めます。軸の一端(ホースをつなぐ反対側)の穴は何かをつめて塞ぎます。軸の中央部には水を竹筒の中へ送る為の穴を開けておきます。
8.軸ができたら竹に開けた穴に通します。この時、反対側の欠からガイドになる細い棒を軸に差し込んでおくと軸が真っ直ぐに入ります。軸が入ったら接着剤等で水が漏れないようにしておきます。
9.竹の先側の節に、水の出口となる欠を開けます。目安は下側から3分の1程度でしょう。上側に穴を開けては駄目です。空気音が出なくなります。穴が小さ過ぎると水の排出が遅くなり、頭を垂れている時間が長くなります。大き過ぎると水が早く出てしまい、頭を垂れている時間が短かくなります。
うまくバランスが取れれば水が出る時に「ポッ、ポッ」と心地よい空気音を発します。小さ目の穴から段々大きくして行けば良いでしょう。
10.前述の作業の中で6.と7.の作業は鉄工所等でお願いしなければできないかも知れません。特に竹に穴を貫通させる時は電気ドリルでは正確に開ける事は困難です。卓上ボール盤なら正確に貫通する事ができます。
11.軸に接続するホースは柔かいゴムホースが良いです。そうでないと、鹿威しが動く時の抵抗になります。小さな鹿威しでは動かなくなります。
12.上記の作業で、「6.」と「7.」の作業が困難な時は省略しても良いでしょう。その代わり、軸になる物を竹の中央下面辺りに針金等で固定します。そして、斜めに切った竹の先端に、上からホース等から水を落して供給する事になります。つまり水の入口と出口が一緒になる訳です。
13.鹿威しがスムースに動く為には水の供給量の調節が必要です。動く間隔は、軸の先側と根側の重量差、及び水の供給量で決まります。
鹿威しを動かすようになった後は、先側は水を吸って重くなり、根側は乾燥して軽くなって行き、重量差が少なくなります。この重量の変化はかなり動きに影響します。初めは根側を重目にしておくと良いでしょう。
14.仕上がった鹿威しの軸の部分やホースを、上手に隠して見えないように細工しておけば、初めて見た人は「どこから水が入るのか?」と首をかしげるでしょう。特に子供さんが興味を持ちます。この時、作った人は大きな喜びを味わえるでしょう。
!!ぜひ挑戦して見て下さい。成功を祈ります!!
私は流量調整が簡単なプティオの水中ポンプを使って鹿威しを動かしています。
この後、「水琴窟と鹿威し」のページを追加する予定です。しばらくお待ち下さい。
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