7. 片手でも使える車椅子




上は私が車椅子に乗っている写真です。




車椅子を動かす時はここ wmv 674キロバイト



【片手でも使える車椅子】

 車椅子は一般的に、脊髄損傷等により足の不自由な方が使うもので、左右の車輪の外側に取り付けられているハンドリムを両手で操作して走行しておられます。しかしこの様な車椅子は、片マヒ等によって片手が不自由な人が使うことができません。片手で使うことができる特殊な車椅子もありますが、左マヒの人は左マヒ用、右マヒの人は右マヒ用に限定される為に相互使用ができず、もちろん両手で使うこともできません。
 私が身近に車椅子と接したのは平成3年(だったと思う)、初めて県の身体障害者スポーツ大会に、視覚障害者として参加した時でした。ハンドリムをしっかり握って競技に参加されている車椅子の選手の力強さに感心しました。その時に、手指や腕の力が弱い人は使いにくいだろう。片手では使うことができない。衣服の袖が汚れやすい、という事も感じました。工夫や改良の事はその時は考えてもいませんでした。
 昨年(平成12年)、県の「発明と工夫展」に牽引装置を出品して高岡市長賞を頂いたのを機に、車椅子の事も工夫できないだろうかと考えるようになりました。その結果、運よく、両手、左手、右手、のいずれでも操作できる汎用性の高い車椅子を考案し、試作することができました。試作、といってもゼロからの出発では無く、市販の車椅子を購入し、これに手を加えて改良し、考案した新しい装置を取り付けたものです。又、前進時も後進時も利用できる新しい逆転防止装置を併用し、坂道での走行も安心できるようにしてあります。特許も出願中です。

  −−試作した車椅子の特徴をいくつか下に記します。−−
1.両手、左手、右手、のいずれでも駆動、制動、回転の操作ができる。
2.従来の車椅子のように簡単に折りたたむことができる。
3.ハンドリムが不用なので、衣服の袖が汚れにくく、寒い時はどんな手袋でもOK。
4.操作部の径が大きいので、従来のものより小さい力で操作することができる。
5.身体の前で操作を行なう為、腕の力を充分に発揮する事ができる。
6.前進、後進ともに新しい逆転防止装置を併用し、坂道も安心できる。
7.両手を使える人は雨の日、片手で傘をさしながら走行も可能です。

 介護用具販売業者の話では、脊髄損傷の人よりも片マヒの人が車椅子をより多く利用しておられるそうです。しかし介助者が車椅子を押しての利用がほとんどで、本人が独力で使用する事は殆ど無いそうです。
 私が考案した車椅子が開発されて、より多くの片マヒの方が独力で散歩したい、という気持になって頂ければ幸いです。

−−追伸−−
2001年(平成13年)6月の初旬、NHK富山のテレビニュースで紹介されました。
同年11月2日〜4日に開催された「富山県発明と工夫展」に試作した車椅子を出品し、昨年と同様、高岡市長賞を頂きました。
同年11月11日に富山テレビでも放送して頂きました。
2002年(平成14年)11月29日、夜7時30分〜8時までの、NHK教育テレビ「きらっといきる」で、この車椅子と、同じく高岡市長賞を受賞した「つけ物器」が一緒に放送されました。(録画撮りのため、事前にNHK大阪スタジオへ妻と一緒に行って来ました。)


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